
僕は音楽関係の大学や学校は通ったことはありませんが、現在はキーボードプレイヤー・アレンジャーとして活動しています。ではどうやって音楽関係の知識や技術を身につけたのか?と思われる方も多いと思います。
そこで今日は簡単に、自分がプロとして活動するまで、「どんな状況でどうやって身につけて来たのか」や「こんなことをやっていたのが今役立っている」というようなことを整理してお伝えしたいと思います。
【クラシックピアノ】
小学校から中学校までクラシックピアノを習っていました。絶対音感等、特殊な能力は何もありません。ピアノは、おそらく僕の原点ではないかと思います。
【吹奏楽部】
中学校と高校の6年間、吹奏楽部に所属してOboeという楽器を担当しました。毎日譜面を読んでメトロノームに合わせて練習しました。Oboeという楽器はピッチ(音程)がとても不安定な楽器なので、正しい音程を把握するという意味ではかなり耳の力を養えたと思います。またクラシック音楽に触れる機会がたくさんあったのも良かったですね。
【アマチュアバンド】
高校から大学までは色々なアマチュアバンドを組みました。16歳の時にシンセサイザーを買って初めてバンドに参加すると、先輩から「コードを覚えなさい」と言われ、コードの本で覚えました。次に「月刊歌謡曲」というようなヒット曲ばかり集めた雑誌を買って来て、歌いながらコードを弾いて遊んだのですが、これが楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。いま思うと、この「楽して楽しくて仕方がない」時間の中で、自然にコード弾きが身に付いたと思ってます。
バンド活動では最初、バンドスコアを入手して練習していましたが、そのうちにスコアのない曲をやることになり、当然ながら耳で曲をコピーするという状況が生まれました。この時点ではコードは覚えているので、とにかく何回も聴いて一体何のコードが鳴っているのかをわかるまで聴いたのを覚えてます。そんな訓練を週に何曲もやってましたが、当時は「この曲を演奏したい!」という思いだけでした。
【DTM(打ち込み)】
最初は中学校の頃でしたが、NEC PC-8001という古ーいパソコン(当時はマイコンと呼ばれていた)で、白黒画面に数字だけひたすら入れるというステップ入力で打ち込んでました。好きな曲のバンドスコアを買って来て、譜面を読み、数字を入力していくわけですが、とてつもなく地味な作業です。何が楽しいかというと、完成した時の達成感を期待していたというか、おそらくドミノ倒しのような感覚だったと思います。譜面が読めないと数値化できないわけですから、今思うと譜面を読んで譜割りを理解する訓練になっていたと思います。この経験は、その後自分で譜面を書く時に生きてきたと思ってます。
その後、シンセサイザー内蔵のシーケンサー、マッキントッシュと形を変えていくのですが、進化するにつれて、ピアノやシンセパートは手弾きすることが多くなりました。ステップ入力するより早いし、弾けるものは弾いた方がいいに決まっていますので、その点楽器をやっていて良かったなと思います。
最近のDTMでは自動的にアレンジしてくれるぐらい初心者には易しくなりましたが、本格的に作曲するのであれば、やはり譜面を読む&書く基本が出来ないと、やはり厳しいと思います。ある程度までは簡単に出来ても、その先が広がるかどうかは、基礎力があるかどうかにかかってくると思うからです。
【Jazz学校】
サラリーマンを何年かやっていた時代がありましたが、ジャズを聴くようになったので、ジャズピアノに挑戦しようと思いました。ところが、何をどうやって弾いたらちっともわからない。そこで、週末だけジャズピアノを習いに行くことにしました。
衝撃的だったのは、コードのボイシング(押さえ方)が、それまで身につけていたものとは全く別もの。コードに対する考え方が一度に変わりました。学校ではスタンダード1曲を何ヶ月も練習し、色々なアドリブが出来るよう練習しました。また音楽理論やスケールを教わったことで、その後フュージョンやブルース等、様々な音楽ジャンルに渡ってアプローチの幅が広がりました。また、アレンジする場合に、例えポップスであってもジャズ的な考え方をしてコードを変えたりすることも出来るようになりました。
学校に通う事によって「ジャズが弾けるようになった」というより、「どうやって練習すればいいか」や「コード進行をどう考えていけばいいか」ということを学んだ気がします。
【インディーズバンド】
サラリーマンをしつつ、友人とファンクバンドをやっていました。メンバーにはプロの人もいて、アマチュアバンドとは違う緊張感がありましたが、僕はとにかくうまくなりたいという向上心しかなかったので、練習が楽しくて仕方がなかったのを覚えています。
ファンクというジャンルは、とてもリズムにシビアです。そこで、リハーサルを録音して家で聞き直し、自分のリズムの悪いところを徹底的に直すようにしました。その時は自分では良いと思っても、客観的に聴くとカッコ悪かったりするものです。自分の演奏を録音して家で冷静にチェックする、という方法は実に効果的で、今だにリハーサルの時は録音するようにしています。
このバンドでレコーディングもしましたが、予算の関係でスタジオ一発録りということになりました。間違えたら他人に迷惑かかるし、何よりもいい演奏を残したい!という一心でひたすら練習したのを覚えてます。たくさん練習することで成長できたと思ってるので、実はあの時予算がなくて良かったな、なんて今では思ってます(笑)
以上、項目に分けて簡単に書いてみましたが、結論としてこんなことが言えるのではないでしょうか。
1 楽器が上達する時は夢中になるような状況だった
2 DTMでは何か楽器が出来た方が100倍楽しい
3 リズムも響きもとにかく聴いて耳を鍛えた
僕が学生時代の時は「プロになってやる!」なんて実は思ってなくて、ひたすら楽しんでいました。
やはり、楽しむのは全ての基本ですね!



