Gus G,
トーク・ボックスの奇妙なサウンドが始まり
Q.ギターを始めた理由は?
8歳か9歳の時に父がアナログレコードでピーター・フランプトン(※1)の曲を聴かせてくれたのが始まりさ。 そこで使われていたトーク・ボックス(※2)のサウンドが気に入ってギターをやりたいと思うようになった。どうやってその音を出していたのかその当時は知らなかったから、とりあえずはクラシックギターのレッスンを受けたんだよ。
Q.音の違いにギャップを感じて、戸惑いませんでしたか?
そうだね。クラシックギターを与えられたけど、自分のやりたいものとは違ったからね。10歳~13歳までレッスンを受けたけど、あんまり身につかなかった。しばらくしてビデオでガンズ・アンド・ローゼス(※3)やメタリカ(※4)のライブ映像を観る機会があって、それらに影響されて本気でエレクトリックギターを弾きたいと思った。そのあと父に何度もお願いして、ようやくフェンダー・ストラトキャスターを買ってもらったんだ!もちろんそのギターは今でも使ってるよ。
Q.どんなレッスンを受けていたんですか?
レッスンを受けていたといっても、クラシックの本格的なスタイルで教わっていたわけではないんだ。フォークスタイルの楽曲を弾いたり、コードを教わったり。14歳から音楽学校に行き始めて、そこでシンプルなスケールの練習やコードを教わって、ブラック・サバス(※5)やディオ(※6)などのロックスタイルのリフをたくさん教わったよ。
Q.プロになろうと思ったのはいつ?
ピーター・フランプトンを聴いたときにはもう決めてたよ。成長するにしたがって、その夢が徐々に具体化・具現化していったんだ。
苦労があっても、新しい音楽を生み出す事が原動力
Q.プロミュージシャンになって苦労している事は?
アメリカに1年住んでバンドをやったけど、それほどうまくいかなかったし、スウェーデンの時も同じだった。今はそれよりも状況はずいぶん良くなってるけど、常に音楽で飯を食べていくことは簡単じゃないんだ。自分の人生の中で音楽が一番大きなウェイトを占めているから、生活していく中ですごくシンプルで、現実的なことを忘れてしまうことがあるんだ。例えばしばらく両親や友達と会わなかったり、あえてそういう風にしたわけじゃないけど、そうなってしまうことがあるんだ。大切なことを忘れてしまいがちだから、音楽と現実の生活のバランスをうまく取るように気をつけているよ。
Q.音楽を愛する気持ちをキープする原動力はなんですか?
新しい曲を作りたいとか、新しい音楽を作りたいという欲求が全てそこに向かわせているね。 シチュエーションによって情熱を傾ける理由は違うけど、例えばオジーのバンドだったら今までもバンド内に伝説と呼ばれるプレイヤーがいて、自分にしてみたら雲の上みたいな人達と一緒にプレイできるってことにチャレンジを感じるし、エキサイト出来る。そういうところに情熱を感じるね。ファイヤー・ウィンドに関しては、自分が10代のころからやっているバンドだから自分の子供みたいなものなんだ。それを育てていくこともモチベーションになってるかな。
今がまさにターニングポイント
Q.今までの音楽人生の中でターニングポイントになった出来事はどんなことでしたか?
プロになって一番大きな出来事は、間違いなくオジーのバンドに参加したことだね。 オジー・オズボーンのバンドに参加するってことは、スポーツで言うナショナルチームのメンバーに選ばれたようなものかな。 自分のキャリアがグンと大きくなったよね。大きな会場でもライブが出来るようになったしね。
Q.オジーのバンドに参加することになった経緯は?
一年半くらい前にオジーのマネージメントからメールが来たんだ。 「ギタリストを探しているんだけど、オーディションを受けないか」ってね。 それからL.A.に行ってオーディションを受けて、すぐその場でバンドに参加することが決まった。 何人参加したのかはわからないけど、アメリカから遠く離れたところに住んでいるのもあって、僕が一番最後だったんだ。 どうもオジーはオーディションの前から動画とかで僕のプレイを見てくれていて、心の中ではほぼ決まっていたみたいだったよ。
Q.どうして自分が選ばれたと思いますか?
わからないよ(笑) どうしてかはわからないけど、彼はフィーリングをすごく大切にする人なんだ。何となく感じるものがあったのかな。オーディションでは、昔から慣れ親しんだ彼の曲を、極力忠実に弾いた事が気に入られたのかもしれないね。
Q.リスペクトするアーティストは?
ギタリストに関してはルドルフ・シェンカー(※7)、トニー・アイオミ(※8)、イングウェイ・マルムスティーン(※9)、ジミー・ペイジ(※10)。 ギタリストじゃなくても、他の人と違うことしている人は尊敬するよ。最近だったらレディー・ガガ(※11)とかね。
Q.最後にアーティストを目指している人達にアドバイスをお願いします。
まずは絶対に諦めないこと、夢を見続けて欲しい。自分を信じて、自分の音楽を信じて。それを続ければ夢は絶対に叶う。僕が一番良い例だろ?(笑)
※1. イギリス出身のミュージシャン。トーキング・モジュレーターの使い手。ギターレジェンドの1人として現在も活躍中。
※2. トーキング・モジュレーター。楽器の音に人がしゃべっているようなイントネーションを加えるエフェクター
※3. アメリカのハードロック&ヘヴィメタル・バンド。メンバーの入れ替わりが激しいバンドだが、ヴォーカルのアクセル・ローズを中心に現在でもトップ・アーティストとして活躍している。
※4. アメリカのヘヴィメタル・バンド。スラッシュメタル四天王の1つ
※5. ヘヴィメタルの元祖と知られる伝説のバンド。オジー・オズボーンは、1968年の結成から1979年までヴォーカリストを勤めた。
※6. ブラック・サバスにヴォーカリストとして在籍していたロニー・ジェイムス・ディオが率いるヘヴィメタル・バンド。
※7. ドイツのヘヴィメタルバンド、スコーピオンズのギターリスト。弟はマイケル・シェンカー。
※8. ブラック・サバスのギタリスト。
※9. スウェーデン出身のミュージシャン。ロック・ギターにクラシックの要素を盛り込み、驚異的な速弾きでギター奏法に革命をもたらした。
※10. イギリスのミュージシャン兼音楽プロデューサー。ロック・バンド、レッド・ツェッペリンのギタリスト。
※11. アメリカのミュージシャン。奇抜な衣装とマイケル・ジャクソンやマドンナを彷彿とさせるパフォーマンスで、今アメリカで最も影響力のあるアーティスト。









